ソーラー発電の実力は?

ソーラー発電を使うには、サブバッテリーシステムが必要

車載用のソーラー発電が実質的な実用化を迎えたのは2012年あたりからで、小型パネルの発電量がアップし、価格も驚くほど安くなりました。 といっても、ソーラー発電が持つ元々の課題が解消されたわけではありません。

ソーラーパネルとは「太陽電池の集合体」です。つまり発電される電気は12ボルトで、燃料系の発電機と違ってそのまま100ボルトの家電に利用することはできません。
つまりソーラー発電を利用するには、一度サブバッテリーに蓄電してからインバーターを経由させる、既存のサブバッテリー・システムが不可欠です。

長旅で活躍

前述した通り、サブバッテリーは「電池」です。つまり使えば減り、やがては空になってしまう日が来ます。 その減った電気を、これまでは走行充電とコンセントからの外部充電で補ってきました。 しかし長旅になれば、電気の「消費」に「供給」が追いつかなくなります。  そこで「第三のサブバッテリー充電方法」として、車載用のソーラー発電が登場したわけです。

マンション暮しに最適

ソーラー発電が効果を発揮するもうひとつの場所は、マンションの平面駐車場です。
戸建の場合は自宅のコンセントから随時サブバッテリーに充電することができますが、マンション暮らしではそれが難しく、ほとんどのサブバッテリーは「いつも空腹」のままになっています。
それでは本来の容量を発揮できないばかりか、サブバッテリー自体の早期劣化を招く要因にもなってしまいます。 ソーラー発電を搭載すれば、次回のお出かけまでにはほぼ「満充電」に戻せますので、長い目で見ればサブバッテリーの買い替え回数が減った分で、施工費を回収できるともいえるでしょう。

発電量の目安

写真のクルマに搭載しているのは、発電容量100Wのソーラーパネルです。発電は天気次第になるため、1日あたりの発電時間を3.5時間と仮定すると
100Wh×3.5時間=350W
12Vバッテリーでは
350W÷12V=29.1Ah

これにソーラーパネルからコントローラー、さらにコントローラーからサブバッテリーへの移動ロス率を加味すると、約23.5ahが1日あたりのサブバッテリーへの充電量になります。

つまり、標準的なサブバッテリーシステムとされる、105ahのサブバッテリー2本の充電に必要な日数は
(105ah×2本)÷23.5ah=8.9
年間平均でいうと、約9日間青空駐車場に置いておけば、フル充電される計算になります。200Wのソーラーパネルなら、ほぼ毎週末には満充電で出かけられるというわけですね。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする